聴いてきました「浜崎航meets松本茜trio」 at cocoizumi

matsumotoakanewithhamasakiwataru会社近くの「cocoizumi」で聴いてきました。

浜崎航meets松本茜trio。

テナーからソプラノ、さらにフルートまで器用にこなす浜崎航さんをゲストに、美人さんピアニスト松本茜さんのトリオ。

50人くらいしか入らないような小さなホールでも、1時間半にわたり手を抜かずに演奏してくれました。

なかでも、「Playing」「JJ」など松本茜さんのオリジナル曲の迫力には圧倒されてしまいました。
「A列車…」などのスタンダードやバラードもよかったけど、松本茜さんの持ち味は、最初のアンサンブルパートからブンブン言わせて、ドラムやベースと速弾きで闘うような曲によく表れているような印象を持ちました。

他の楽器と激しく渡り合っても、表情ひとつ変えないクールな演奏に、「恐るべし松本茜」といったところです。

たった3,000円でいいもの聴かせてくれました。

閑話休題

後半ステージの真ん中あたりに「Good Bye」が演奏され、愚かなりし昔のことを思い出したりして…。

その昔、仙台というところに「タイガー」とかいう巨大なグランドキャバレーがあり、しばらくバイトしていたことがあります。
小さな屋内球場というようなしつらえの大きな空間は、真ん中がダンスフロアになっていて周りにホステスさんたちが酔客をもてなすテーブル席がたくさん配置されていました。

今でいう「キャバクラ」や「ガールズバー」とかと違い、お金持ちの中年男やご老人達がお気に入りのホステスさんたちと飲んで談笑する、由緒正しい感じのグランドキャバレーでした。
客が女性のご機嫌を取るような本末転倒もなく、素人の歌を我慢して聞かなくてはならないカラオケなるものもありませんでした。

このグランドキャバレーでは、専属のバンドが1日の最後に必ず「Good Bye」を演奏し、女性の声でお決まりのナレーションが流れました。
「今日もまたお別れの時間がやってきてしまいました。まことにお名残惜しいのですが、今宵の素敵なパートナーとラストダンスを楽しみください…」などという不思議なナレーションでした。

このナレーションの声と「Good Bye」のメロディーは、何十年たってもクオリアのように意識の底にこびりついています。もちろん、この時の「Good Bye」は気の利いたJazzのアドリブ演奏ではなく、ただ主旋律を繰り返すだけの陳腐なものでしたが、不思議な声のナレーションと一緒に今でもはっきり覚えているのです。

さらに愚かな話を続ければ…

このころ小生は少し自暴自棄になっていまして、普通の学生さんはやらないようなこのキャバレーのバイトをしていたのですが、いつも1,000円札を出して「これでたばこ買ってきて、おつりあげるから」というオネイさんがいました。タバコが一つ確か200円以下の時代だったので、毎回恐縮しながらいつもありがたくいただいていました。

このオネイさん、けっこう大胆にバイト君たちがいるそばで着替えをしたりします。
そんな時に、よく後ろのファスナーを上げるように呼ばれたものです。

そのドレスの色とかファスナーの感触なんかも、今でも手に残っています。

鈍感だった小生には、1,000円タバコとかファスナーの意味は当時よくわかりませんでしたが、このオネイさんの顔はまだ何となく覚えています。

そういえば、バイト仲間と喧嘩になって、圧倒的に強そうで悪そうな奴にやられそうになった時も、このオネイさんが近くにいてくれたような気がします。

今さら書かなくてもいいようなことを書いてしまって…。また、遠い目に…。

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