順風大飯店、バンスキングな夜 1

大満足の足裏マッサージの次に、下町風の町並みを通り、暮れかかる上海の街を車は繁華街を目指す。
親切な劉さん夫妻が「順風大飯店」(いい名前だ)でおもてなしをしてくれるとのこと。
上海の街で最初に驚いたこと。
車がフォルクスワーゲンばかりで、いかにも高級車から「よくこれで動くな?」と思うくらいの年代車までいろんな車が走っているが、ドライバーの運転が皆圧倒的にうまい!
劉さんの運転技術もすばらしい。
何車線もある渋滞の道を、クラクションをうまく使ってすいすい自転車、バイク、歩行者をすり抜け縦横無尽に車線変更し走り抜けていく。
隣の車との間隔がほんの10センチくらいのこともあり、小生など思わず「危ない!」と目をつぶってしまうことがしばしば。
僕らがここで運転したら、1日に何回も接触事故を起こすだろう、というのは田中さんも同じ感想だ。
「上海では俺が俺がといかないと走れないのです」とは劉さんの弁だが、日本人にはとても真似できそうにはない。
思えばこの上海の人の運転感覚は、彼らの流暢なコミュニケーション能力とも通じるものがあるような気がする。
広東、北京、杭州…と、方言の域を超えるいくつかの言葉を巧みに操り、明確な言葉でコミュニケーションを図る彼らの言語感覚と似ているような気がしてならない。
「以心伝心」などという日本人の感覚と、だいぶこのあたり違うようだ。
さて、順風大飯店。 実にたくさんの中華料理が次から次へと出てくるが、どれもコーリャンで作るお酒(バイチュー、小糊徐仙)とマッチしてたいへんおいしくいただきました。
中華料理の知識に乏しい小生が、その詳細を説明することはできないので、ひとまず撮影した写真を載せておきます。