優秀な人たち!年金第三号問題に思う。
官僚っていったい何だろう?
ここのところの年金第三号問題を聞いていて、ふとそう思ってしまった。
もともと日本の年金は複雑極まりない制度で、いくらお金を納めれば、あるいは何年間収めれば何歳からいくらもらえるのか?、自分の年金についてすぐスラスラ応えられる国民はそう多くはいないだろう。
厚生年金だ、国民年金だ、公務員共済年金だ、またまたその中も何号だとかに別れているらしく、凡庸な頭脳では整然と理解することもできない。
会社が半分負担してくれるから国民年金より厚生年金がいい、公務員はずる賢いから厚生より公務員共済のほうがもともと有利な仕組みになっている、その程度の印象しかない。
東大法学部という「憧れ(笑)」の組織があり、ここの卒業生は事務系のトップエリートとして役所や民間企業に就職し、日本国民の平均的な暮らしよりずいぶんとましな生涯を送っているはず。
二流官庁とはいえ、厚生労働省や今はなき社会保険庁にも、その東大法学部出身者がたくさんいるはずだ。
つまり、消えた年金問題に象徴されるような国家的詐欺行為や今回のドタバタ騒動の原因を作っているのは、この東大法学部を頂点とする「頭のいい」連中なのだ。
明治維新以来150年近く、この優秀な人たちは公僕として力を発揮し戦争による挫折をはさみながらも日本を一流国に育て上げてきた。
その功績は大いにたたえられてしかるべきものだ。何せ、日本は歴史的にも成功した唯一の国家社会主義なのだから。
優秀な官僚たちは、その時代時代にいろいろな企画を立案する。
「国家国民のため」を建前にして、複雑怪奇な仕組みを考案してくれる。ありがたいことだ。
複雑怪奇な仕組みは、法律という常人では理解しがたい名文章で形になる。
よくわからないから、国民もそれに興味を失ってしまう。
まさに官僚の思う壺ではないか!
「国民の皆さんいかがですか?こんな難しいことはわからないでしょう?」という優秀な官僚の上品な笑みが思い浮かぶ。
「私たちの優秀な頭脳が考えたこの複雑な仕組み。だからこの資格認定制度が必要で、それを管理するためにこの財団が必要なのです。とうぜんこの仕組みを一番理解している自分は、退職後この財団に天下りして甘い汁をすすります。当たり前でしょう、どこが悪いのですか?」といったところなのだろう。
政治主導といっても、ずる賢さでは足元にも及ばない政治家たちは、官僚を敵に回しては国会審議もままならないので、顔では威張っていても実際は官僚たちに頼りきっている。
マスコミは、TVを使って沢尻エリカや成田屋事件とおなじレベルで愚民化政策の片棒をかつぐ。
少し整理すると…
優秀な官僚⇒複雑な制度や規制⇒制度運用の外郭団体⇒外郭団体との癒着・天下り⇒無能な政治主導とマスコミ⇒騙される不幸な国民
結果、社会の諸問題はすべて後送りにされ、ライフサイクルと同じに日本は不可避的に死を迎えることになる。
こんな状況、民主党ごときに何とかできるわけはないし、そもそも自民党は原因を作った(ずる賢い官僚をほったらかしにしてきた)張本人ではないか!
あ~あ、また統一地方選の喧騒が思いやられる。