リサイクル支援事業のこと 1

ここのところ「リサイクル」という5文字が頭から離れない。
言うまでもなく、資源再活用とかものの再利用などの意味だが、リサイクルという生活様式とエコロジーの関係を、人類の将来を絡めて形而上学的に考えているわけではない。
一言で言って、「リサイクル」はどうしたら儲けの種になるのかを下世話に考えている。
かといってショップをやろうというわけでもない。
家電からパソコン、家具、ブランド品、ファッションまで「リサイクル」という言葉を耳にしない日はない。
中古車のマーケットは、「リサイクル」という言葉と関係無しにずっと前から成立していた。
日本の車は5年やそこらで駄目になるほどやわではないし、それでは買い替えが進まず困ってしまうメーカーは次々と新車を開発し、ディーラーは下取りの名目で新車を値引きする。
結果大量の中古車が発生し、その流通市場が形成されてきた。
パソコン業界の人に話を聞くと、今では新型のパソコンをより多く売るためには、まだ十分使えるけど少しばかり古くなった機械を積極的に引き取らないとならないのだそうだ。
「リサイクル」を省資源やエコロジーで語るとき、このパソコン業者の見解には「?(クエスチョンマーク)」をつけざるを得ない。
使えるものを処分する人がいて、また新たに新品のパソコンが生産されて、ものの総量は減るばかりか増えていくのだから。
しかしそれが現実で、古いものを買い取らないと新しいものが売れない時代、つまり中古車市場が成立した背景と同じ事情に、多くの業界が陥りつつある。
「リサイクル」は経済の世界では、もの余りの時代の必然的な流通の形態なのだ。
地域や学校のフリマも回るし、出品もする。ネットオークションで買い物もする。
しかし一番身近な存在は、やはりリサイクルショップである。
リサイクルショップへの率直な感想は、「どうして買取はあんな安いのに、販売価格は新品とそれほど変わらないのか?」という疑問と、「店に行かないと在庫がわからない」という決定的な不便さだ。
全国にFCを展開している××OFFや古着屋さんに買取品を持ち込んだとき、あまりの安さに情けなくなったこともある。
「どこよりも高く買います、どこよりも安く売ります」というどこかの車買取チェーンのスローガンが、うつろに響いて仕方ない。
それじゃ商売にはならないだろう、って。
また、在庫がわからないから商品を買うかどうかは、ショップにふらりと立ち寄った時の偶然性にゆだねられている。
何を売っているかわからないから、発見と品定めが楽しい、というのはショップ側に偏りすぎた考えで、消費者から見れば不便でしかない。
何とかならないものか!! というのが、「リサイクル支援事業」を企画してみようと思った発端です。
これからしばらくはこの話題でいこうと思いますので、リサイクルマニアの方やショップの経営者の皆さん、何か言いたいことがあればぜひコメントを下さい。
もちろん支援ビジネスを手がけている先輩企業の方でもかまいません。
ご批判など大歓迎です。よろしくお願いします。