マツケンサンバ2、どこがいい!?

マツケンサンバ2なるものが巷では流行っているらしい。
「2」というくらいだから「1」もあるの? いったいどこがいいの!? まったく世間知らずですみません。
10代半ばの娘たちもTVの歌番組を見ながら陽気にはしゃいでいる。
なんでも「底抜けに明るいところ」がいいのだそうだ。
はっきり言って、まったく理解できない。
数年前の年末に流行ったモーニング娘の「日本の未来は~」という歌と、どことなくおなじような印象を持つ。
モーニングの場合は、バブル崩壊後に自信を失っていた日本社会への一つのメッセージだったような気がするが、「マツケン」は何に対するメッセージなの?
歌謡曲にメッセージなんか求めるのは、まったく古臭いナンセンスな考えだといわれればそれまでだが。
話は変わって最近花村萬月の「二進法の犬」という小説を読んだ。
文庫本のクセに1,000ページを超える大作で、就寝前に寝転びながら読むのにとても難渋した。
3文冊くらいにしてくれなくては、読みづらくて仕方ない。
博徒の世界に巻き込まれるカタギの家庭教師の物語でいささか凡庸なストーリーと感じたが、博打(鉄火場?)における心理描写がなかなか面白かった。
このあたり昔好きだった阿佐田哲也の世界にも通じるものがあった。
阿佐田の「麻雀放浪記」は夢中になって都合10回くらい読んだものだが、「二進法の犬」は大作でもあり2度読むことはないだろう。
「麻雀放浪記」は、博打小説であると同時に、自分にとって青春小説のような位置づけだったことを思い出す。