面白いことを考える人

朝から顧客周りで、太田方面へ。
3社訪問した最後の外食産業の社長さんが、ユニークなアイデアを語ってくれた。
歯は大切なもので、人間歯が駄目になると料理の味もわからなくなり、文字通り人生が味気ないものになる。
しかし、本当の意味で自分の歯を大切に養生している人は少ない。
歯科医は基本的に対処療法で、痛くなったりしたときにとりあえずの措置をしてくれる。
ブラッシング指導もしてくれるが、歯ブラシは横に動かしなさいという人と上下一方向に動かしなさいという人がいて、良くわからない。
痛みが引けば、人は出来れば歯医者にはいきたくないものだ。
そこで、電動歯ブラシでもなく簡単に理想的な歯磨きが出来る道具を開発したい、ということらしい。
忙しい人や不精な人が喜ぶような手間要らずのすぐれもので、自分の歯形にあったこの装置をカパッとはめてスイッチを押せば、自動的にブラッシングをしてくれる。
ガソリンスタンドの洗車機のように、「セットするだけ」というイメージだそうだ。
オーラルケアというのだろうか、確かに口の中に気を使う人は増えているような気がする。
しかし、歯ブラシの未来像をイメージしている人は、世の中にいったいどのくらいいるのだろうか?
誰も考えないことをやるから「発明」であり、ヒットが生まれるんですよね、と当たり障りのない形で話をまとめ同社を後にしたのであった。