抗菌薬の生食100mlを輸液量に反映させるには

こんなお問い合わせが届きました

「抗菌薬を生理食塩水100mlに溶かして点滴投与しているが、この100mlは輸液量の合計に自動的に反映されますか?」

手術中に使用する抗菌薬(抗生剤)は、そのまま静注するのではなく、生理食塩水(生食)などに溶かして点滴投与するケースがほとんどです。この場合、溶媒として使用した生食100mlも患者さんの体内に投与される輸液ですので、術中の輸液総量としてカウントしたいというご要望は非常に自然なことです。

結論からお伝えすると、薬剤登録の設定が正しくおこなわれていれば、溶媒のml量を輸液量に反映させることができます。

輸液量に反映されるための条件

paperChartで抗菌薬の溶媒量を輸液量としてカウントするには、ME.exeの薬剤登録で以下の3点が設定されている必要があります。

① 投与方法に「点滴」が含まれていること

単回投与のみの設定では、溶媒のml量は計算されません。「点滴」モードが有効になっていることが前提です。

② 希釈率(溶質と溶媒)が入力されていること

希釈率欄に溶質(薬剤量)と溶媒(生食などのml量)を入力することで、システムが溶媒量を認識できるようになります。

例:抗菌薬1gを生食100mlに溶かす場合

  • 溶質:1(g)
  • 溶媒:100(ml)

③ ボトル内容量が入力されていること

点滴モードを使用する際には、ボトル内容量の入力が必要です。抗菌薬1gであれば 1 を入力します。

実際の運用上のポイント

薬剤登録の設定が整っていても、実際の投与入力時に以下の操作が必要です。

  • 点滴投与の開始量を入力する
  • 点滴投与の終了時に残量を入力する

この開始量と残量の差分から投与量(ml)が計算され、輸液量の合計に反映されます。残量が入力されていない(点滴が終了処理されていない)場合、合計値は赤字の「未確定」表示となり、輸液量の合計には含まれません。

設定が不十分な場合の症状

未設定の項目結果
希釈率が空欄溶媒のml量が認識されず、薬剤量(g)のみで管理される
ボトル内容量が空欄点滴モードが正常に機能しない
残量(終了処理)が未入力輸液量が未確定のまま合計に含まれない

まとめ

抗菌薬の溶媒(生食100mlなど)を輸液量に反映させるには、ME.exeでの薬剤登録において「点滴」モードの設定・希釈率・ボトル内容量の3点がすべて入力されている必要があります。またチャート入力時には点滴の開始・終了(残量)をきちんと記録することが重要です。

設定の確認や変更についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。


本記事はpaperChart(自動麻酔記録ソフトウェア)の設定・運用に関するTips情報です。